【7月号】膵臓がんについて

日に日に暑さが増し、夏らしい気候になってきました。気圧の変動や室内外の温度差に体調を崩される方も多いのではないでしょうか?体重の減少や食欲不振を暑さのせいだと我慢していませんか?いつもと違う症状や長く続く症状は無理をせず一度受診しましょう。今回はお知らせの「APOA2アソイフォーム」に関連し、「膵臓がん」についてお話しさせていただきます。

膵臓の役割

膵臓はどこにあり、どんな役割をしているかご存じですか?
膵臓は十二指腸に分泌管が接しており、胃の後ろ側(背中側)に位置しています。膵臓は十二指腸に接しているファーター乳頭から膵液(消化液)を分泌しています(外分泌)。また、ホルモン生成・分泌をする役割もあります(内分泌)。内分泌ホルモンには血糖値を下げるインスリン、血糖値を上げるグルカゴン、ホルモンの分泌を抑制するホルモンや腸で水分などを調節するホルモンなどがあります。

膵臓がん

膵臓がんの8割は外分泌に関連する膵管がんです。また、そのほとんどが腺がんという種類のがんです。膵臓は腹部の奥にあり腫瘍による圧迫の影響を他臓器が受けにくいため初期症状はほとんどありません。また、症状が腹痛や食欲不振など日常的に起こりやすい症状であり見逃してしまうことも少なくありません。
膵臓がんは浸潤性の高いがんであり、膵臓の周りには血管やリンパ管が多く初期のうちから転移しやすいがんと言われています。
【症状】
・腹痛  ・食欲不振  ・早期膨満感  ・黄疸  ・体重減少  ・背部痛
【リスク因子】
・家族歴  ・遺伝性  ・糖尿病  ・肥満  ・すい臓疾患(膵炎など)  ・喫煙  ・飲酒  

早期発見のために

健康診断を毎年受けているから大丈夫・・・と思ってはいませんか?一般的な健診(法定健診)には膵臓の検査は含まれていません。人間ドックなどには、膵酵素のアミラーゼを測定する項目と腹部の超音波検査は含まれていることがありますが、アミラーゼは、がん以外の疾患でも上昇することがあります。また、腹部の超音波検査では、腹部の奥にある膵臓は腸内ガスや他の臓器で全体を十分に検査することが難しく安心することはできません。
膵臓がんの早期発見のために有効な検査として腫瘍マーカーがあげられます。消化器腫瘍マーカーのCA19-9や新しい膵臓がんの腫瘍マーカーのAPOA2アイソフォームがあります。もちろん腫瘍マーカーの検査だけでは確定診断にはなりません。併用して腹部の超音波検査やMRIの検査などを行うとより精密な検査になります。親族に膵臓がんがいる方や飲酒や糖尿病などリスクが高い方は、定期的に検査を行うことをおすすめします。

最後に

膵臓がんは気づいたときには進行していることで知られているがんですが、実際健診時に膵臓を気にされる方は少ないように感じます。どんな検査をしたらいいのかわからないときには、気になっていることを教えていただけないでしょうか。悩み事・気にっていることに対しておすすめの検査をご提案させていただきます。
当院健診センターでは、APOA2アイソフォームやCA19-9の血液検査、腹部の超音波検査、腹部MRI検査も当日追加することが可能です。気になる方は健診時に膵臓の検査を追加してみてはいかがでしょうか?